庄内川流域の弥生・古墳時代集落～志賀公園遺跡の成果を中心に～

2023年5月21日

しだみゅー歴史講演会

愛知県埋蔵文化財センター　永井宏幸

・西志賀遺跡、平手町遺跡、志賀公園遺跡は弥生時代以降、古墳時代から江戸時代に至るまでの複合遺跡

・同一集落と推定できる

注目点1

猿投窯の中で最も古い須恵器窯東山111号をさかのぼる須恵器と土師器がまとまって出土した

注目点2

推定全長50mとした前方後円墳丘墓SZ09

【前方後円型墳丘墓SZ09】

(1)墳丘墓の検出

方形部分の墳丘(前方部)、これを囲む周溝、周溝の間の周堤

(2)墳丘(前方部)

盛土のない、方形部19×20m、円形部(径30m)をもつ、前方後円型墳丘墓(全長50m)と考えられる

(3)周溝と周堤

(4)遺物集積地点

・5か所で確認

・SU10では無蓋高坏1、土師器30個体

・SU11土師器100個体、須恵器50個体、臼玉28点

・SU12土師器60個体、須恵器2個体、臼玉50点、勾玉1点

・SU13密集度が高い、須恵器1個体、土師器70個体、勾玉1点、有孔円板3点、臼玉134点

・SU14土師器40個体、石製模造剣形2点、有孔円板1点、臼玉155点

・SU13→SU10→SU14→SU12→SU11の順で廃棄