RNA農薬の現状と二本鎖RNA分析への期待(羽城周平)

RNA農薬の現状と二本鎖RNA分析への期待

・化学農薬の欠点

益虫の生存を脅かす・残留物が土壌や水圏を汚染・生物多様性や生態系を攪乱・化学農薬に耐性を有する害虫が出現

・RNAiの作用機構

dsRNAと相同な塩基配列をもつmRNAに特異的に結合し分解することにより、対象遺伝子の発現を抑制

 

・筆者らはコリネ型細菌C.glutamicumを利用し、ニジュウヤホシテントウを対象にアポトーシス阻害因子をコードするdiap1を標的遺伝子とした。また、高効率なdsRNA生産系の構築を行った。

・結果、diap1遺伝子の発現量の低下、幼虫の体重増加の抑制、餌の摂食量低下が示された。

・品質評価のためにはRNase質量マッピング技術を用いるが、前処理技術の開発やLC-MSシステムの高感度化、作業工程の簡略化が必要。

 

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